その屈託のない笑顔と底抜けの明るさに惹かれて、CURLING TEAM Loco SolareのHPにアクセスしてみると、真っ先に飛び込んできたワードにも心をつかまれた。
有名選手やトップチームなら尚更で、押しつぶされそうな雰囲気の中、汗と涙が似合う苦しさに耐える表情が当たり前だった体育会系スポーツとは異質な光景が…
そこには、悲壮感のかけらも感じさせないスポーツシーンが映し出され、見たことのない表情のトップアスリートたちが北京オリンピックの舞台で躍動していた。
ショットが成功してもしなくても、チーム名から来る太陽(ソラーレ)のような明るさと笑顔で声をかけ合い次に挑む姿に、つい応援したくなる人も多いのでは!
女子カーリング「チーム青森」の一員としてトリノ五輪、バンクーバー五輪に出場した、ロコ・ソラーレの設立者でもある本橋麻里さん(ロコ・ソラーレ代表理事)へのインタビュー記事
🎤―なるほど。先ほど「楽しんで」という言葉もありましたが、それこそ本橋さんが出場したトリノやバンクーバーでは「楽しんできます」と発言すると怒られるといった状況もありました。
本橋:ありましたね。国を代表して派遣されているのに笑うなとか、けっこういろいろなことを言われました。でも時間が経って多様性の時代となり、選手の自発性に重きを置いてくれるようになりましたし、選手の声にメディアもファンも耳を傾けてくれるようになりました。その過程で私だけでなく多くの選手が批判されても「楽しんできます」と言い続けて、結果を出して、意図的に変化させた部分もあると思います。そういうふうにスポーツ文化が日本でも定着、進化してくれるといいと思っています。
※playには「遊ぶ、楽しむ」と言う意味も含まれていて、スポーツをプレイすることは、本来、老若男女が楽しむべきものでなければならないと30年以上も前から話していた平尾さん、あなたが望んでいたスポーツの本質を捉えた文化が北海道の地からも声を上げていますよ!
🎤―ロコ・ソラーレを立ち上げた当時も、批判されたことがあったとか。
本橋:ある大会で敗退して、でも相手のチームが本当に上手で、こっちも練習してきたものを出したけれど、届かなかった。現在地と課題も得たけれど……という前置きを省略して、「負けてしまったけれど楽しかったです」と発言したら、怒られましたね。それは私の表現力や伝え方が乏しかった部分もあるので反省していますが、試合に関しては楽しめないと勝てないとも思っているので、そこを曲げずに“ロコ・ソラーレらしさ”を貫いていることに一切の後悔はありません。
🎤―楽しんで勝つ。揚げ足を取るようで恐縮ですが、そうなるとその「楽しさ」を盾にストイックな努力をせずに、「楽しかったからいいや」あるいは「厳しいトレーニングは楽しくないからやらない」という選手が出てきてしまう弊害もある気がします。
本橋:そうかもしれません。でも一流のアスリートは、試合で楽しむためには普段から、時には楽しくない厳しいトレーニングをしないといけないと知っています。逆に言えば試合の楽しさを知っているから、厳しいトレーニングに耐えられる。結局、カーリングだけではなくどんな競技も、世界大会やオリンピックに向かい、さらにそこで表彰台に立つのはストイックな人間ばかりです。そのスポーツをどこまで愛せるか。突き詰めることができるか。そのためにそれぞれの内側にある感情を自身で絞り出せる選手が最後まで残ると私は思っています。
そんなロコ・ソラーレのメンバーを見て、ふと思った。
ソフトやハードがなくても、予算や人員が足りなくても、コロナ過でも、支援キャリアの浅いスタッフでも、
私たちが利用者さんへ、今すぐにできるSDGsなことではないだろうか。
KEEP SMILE! STAY POSITIVE! and 利用者さんへのTALK or TOUCH‼
P.S. この文章を書いている時点で、1次リーグ4勝3敗の日本は、準決勝進出(上位4チーム)へ微妙な順位だ。
けれど、きっと彼女たちのことだ。勝っても負けても、涙が光る輝くような笑顔で検討をたたえ合うのだろう。
Fight! Be Loco Solare.