2021年3月6日
障害者支援施設 第一博愛
スヌーズレン【第一博愛】
日本スヌーズレン協会HPの文章を一部引用し、まずは言葉の説明を
スヌーズレンは、オランダで1970年代に始められた障がいを持つ人との関わり合い(relationship)の理念です。
どんなに障害が重い人たちでも楽しめるように、光、音、におい、振動、温度、触覚の素材、こんなものを組み合わせた感覚を重視した部屋が生まれました。
スヌーズレンは、治療法でも、教育法でもありません。
パートナーは、治療効果や発達支援を一方的に求めることはせず、障がいを持つ人のオープンゴールな楽しみ方をありのままに受け入れ、一緒に楽しみます。
それは、障がいを持つ人が、自分で選択し、自分のペースで楽しむための、人生の大切な時間なのです。そして共に過ごす人との相互作用により、孤独ではない社会的な存在としての時間なのです。

3F改装工事の際に、完成したスヌーズレン室。
ウォーターベットで横になったりし、光を眺めながらリラックスして過ごす、心を落ち着ける空間です。

腰にバイブクッションを敷いてぐっすり眠るFさん。気持ちいいのか、なかなか起きてくれませんでした。

写真では伝わらないのですが、アロマの香りやイルカの声などの癒しのBGMが流れるのを、五感で体感できる空間です!

国際スヌーズレン協会役員・日本スヌーズレン協会チーフ・スーパーバイザーである小菅秀泰さんを講師に迎え実施した、施設内研修「スヌーズレンの考え方」を受講したり、関連本を読んだりしながら、担当スタッフを中心に試行錯誤で取り組み始めています。
2021年2月19日
障害者支援施設 第一博愛
リーダーシップを鍛える Leadership&Resilience【第一博愛】
今もお世話になっている、園田学園女子大学教授の荒木香織さんの本のタイトル
アメリカを代表するスポーツ心理学の権威らのもとで8年間研鑽を積み、その知見でラグビー日本代表をメンタルコーチとして支えた。アジア南太平洋スポーツ心理学会副会長を務める、スポーツ心理学における日本の第一人者。
そもそも、様々な世界における素晴らしいリーダーたちは、どちらかというと「持って生まれた資質」や「育ってきた環境」による影響が大きいと思っていた私にとっても、マインドセットを変えるきっかけとなりました。

「リーダーシップの欠如、リーダー不在」
この言葉を耳にして、当事者意識を持って自身やチームを見つめ直したり「よーし私が!」と思える人が、今のスタッフにどれだけいるでしょうか?
Column 1 コミュニケーションの本質は「聞くこと」 ※一部抜粋(原文ママ)
コミュニケーションは、会話やお互いのやりとりだと思っていませんか? もしくは、自分が何かを発信して、相手に理解してもらう。それがコミュニケーションだと思っている人もたくさんいます。しかし本当に重要なのは、どれだけ「聞いているか」です。それは案外難しいものです。
特にリーダーには、自分の思いは伝えるけれど、フォロワーの意見はいらないという人が多いようです。あるいは、状況を把握するためにまずフォロワーから話を聞いていると主張する人もいますが、実際にきちんと話を聞いている人はそれほど多くありません。
自分の先入観や偏った価値観を持たずに、目の前の人が何を言おうとしているのかを素直に聞けるか。組織での立場が上になればなるほど、それは容易ではありません。
一方、昨今では和気あいあいとしたサークルのような、家族のような風通しのよい関係を求めるリーダーも少なくありません。和気あいあいとした愛情のある組織であれば質が高いと思われる節がありますが、メンバー同士ただ仲良くして動かそうと考えるような人は、リーダーシップの本質を理解していないと言わざるを得ません。
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正論や最新の福祉論をスパルタ式で一方的に伝えていくのか、利用者支援より上っ面の人間関係を優先し、スタッフ同士機嫌を伺いながら仲良きことで収めてしまうのか。
いずれにしても、利用者さんにいい影響を及ぼす可能性があるコミュニケーションとは言えないでしょう。
利用者さんのグループ再編に伴い、来年度の新しいグループリーダーおよび所属スタッフが決まりました。
~新リーダーへ~
サービス管理責任者としっかりコミュニケーションを取りながら、「個人の特性を理解した上での創意工夫な方法や科学的支援」を学びながらリードしてくれることを、期待しています!
~フォローワースタッフへ~
夜勤ペアの相方として、いや支援現場におけるひとりの支援員としてだって構わない。リーダーのポジションでなくても、その言動によっては、フォロワーシップで貢献できるはずです!
年齢や性別、立場や人間関係、一博でのキャリアなどにとらわれず、利用者さんのために、もっとリーダーシップを発揮してみませんか?
「多くの方が、『私はリーダーの器じゃない、上に立つ才能はない』などとおっしゃいます。でも、リーダーシップは素質ではなく、スキルであり、鍛えることができるのです。特別な才能のある人だけが持ち合わせる「資質」ではなく、誰でも伸ばすことができる「技術」なのです」という荒木さんの言葉を信じて…
2021年1月29日
障害者支援施設 第一博愛
訪問散髪~Women’s~【第一博愛】
新型コロナウイルス感染症対策で、外出も面会も中止となっている生活ですが、散髪を施設内で行ってもらい、少しでも楽しんでいただいている女性編です。

訪問美容サービス「髪や」さんに来園してもらって、もう20年以上になります。
施設スタッフが家庭用のはさみやバリカンで悪戦苦闘し、ヘアスタイルの完成度を競い合っていた頃がなつかしい…
普段は、外部の美容室や理髪店を利用している人たちも訪問散髪を利用するため、通常よりスタッフを増員して対応してもらっています。

「どんな髪型になるかなぁ」

髪型を鏡でチェックしながら、美容師さんとお話し、鼻歌を歌ったりして、散髪の時間を楽しまれていました。

カメラを向けるとちょっと照れた表情で、嬉しそうに髪を切ってもらっています。

本人お気に入りのヘアスタイルにしてもらい、ピース
※大阪府に発令された緊急事態宣言(1/14~2/7)を受け、1/19より再度、訪問散髪の中止を決定いたしました。利用者のみなさん、そして、いつもお世話になっている「髪や」さん、本当に申し訳ありません。一日でも早く再開できるよう、引き続き感染症対策を徹底していきます。
2021年1月8日
障害者支援施設 第一博愛
あけましておめでとうございます【第一博愛】
2020年12月29日
障害者支援施設 第一博愛
障がい者福祉における「医学モデル」と「社会モデル」【第一博愛】
<ある利用者さんのケース> ※枠内はケース記録の抜粋
11/ 9 23:50 |
支援室前に来て奇声を発する。居室誘導をすると、支援員に掴みかかり、頬を叩くなどの自傷行為あり。0:05頓服内服。(不穏 になった理由は不明) |
/10 0:30 |
0:30頃に落ち着く。1:00の巡回時に自ら居室へ戻られる。 |
2:00 |
再入眠 |
4:55 |
支援室前に来られる。5分程で自室へ戻るが奇声を発する。5:10頃~自室で奇声、自傷あり。時折、静かになるが、5:30頃、支援員室前に来られ、支援員室の中を気にしたり、支援員が中へ入ろうとすると着いてくる様子があった。奇声、興奮、自傷が激しくなる。5:40、頓服内服。6:00頃、落ち着く。(不穏の原因不明) |
6:30 |
再入眠 |
7:15 |
起床 |
8:20 |
朝食後からまた支援員室内を気にする様子が見られる。大きな声で奇声を発して いるが自傷行為はなし。 |
9:00 |
奇声・興奮治まらず、頓用1丁服用する。 |
9:05 |
支援員室への拘りが激しい為、H支援員とHサビ管の対応で、支援員室に入室してもらうと支援員室内にあった空気入れに拘る様子があった為、回収し3階倉庫内に返却する。その後は、少し落ち着かれるが、時折奇声あり。 |
S(当時F?)サビ管が朝の引継ぎ後、夜勤者に「何か本人が気にしそうな特別なこと」を思い出してもらおうとしたが分からず「必ず、支援員室の中の何かにこだわっているはず」との思いから、9:05の対応を試みてもらったようです。
結果、昨日の22~23時頃に、3F倉庫に保管してある「自転車用の空気入れ」をある利用者さん使用の車椅子に空気を入れるため1Fへ移動し、使用後1F支援員室の外から見える所へ置いてしまっていた。本来ある場所(3F倉庫)と違う場所に置かれていたことが原因で、激しい自傷と職員への他害行為を繰り返していたことが判明する。 👍Good job !
このような10日の朝に3人のスタッフが連携して採った、本人が何にこだわっているのかを見つけ出し、そのことを解消することで、落ち着きを取り戻してもらう支援は「社会モデル」と呼ばれる、問題行動等が社会や周囲の環境、その人への接し方の問題とし、それらの障壁によってストレスを抱え不安定になった・能力を発揮する機会を奪われたとする考え方によるものです。
一方、3回の服薬による対応は「医学モデル」と呼ばれる、こだわり行動等が個人の障がい特性の問題で、治療・訓練によって社会に適応できるよう、本人がハンディキャップを克服し能力の向上を目指すという考え方からくるものです。
もちろん、3回の屯用薬使用は、決められている個別支援の一つであり、間違った支援ではありません。ただ、過去の知的障がいの福祉現場において主流であった「医学モデル」的な考えだけで思考停止し「社会モデル」に基づいた考えを持たなければ、支援の引き出しは増えず、キャリアの浅いスタッフへのアドバイスも期待できないでしょう。

利用者の思いに寄り添って「何が原因で興奮しているのだろう?」とあきらめずに考えようとする前に、つい屯用服薬に頼ってしまいがちな支援員へ
担当していた、躁鬱の激しい精神分裂病をかかえた知的障がいのSさんのことで悩んでいた当時、相談した精神科医のWドクターから「薬物療法には限界があって、都合のいい部分だけを抑制し、他の能力は一切低下させないなんてできないよ。精神薬の力に頼るのも方法の一つだけど、それより今、○○(私のこと)が行っているSさんに様々な形で関わっている対症療法の方が、彼らにとっては必要で尊いことだと思うよ。即効性はなく、結果が出るかどうかもわからないけれど、その人に直接触れ、関わることでしか開けない可能性もたくさんあるはずだから、もっと自信を持って…」と、現在と変わらぬ諭すような口調で勇気づけてもらった。
そして、Sさんのことで、何千時間(もちろん、ほぼ勤務外)も話をし、付き合ってくれた当時の個性派主任からは「この先Sが、大きく変わることは難しいだろう。じゃあ、どうするか?答えは一つや。Sが変わるんではなく、○○(私のこと)が変わるんや!」
「相手のことを思い、悩み、かかわる時間をどれだけ取れているかの大切さ」と「相手に変わってもらおうとするだけでなく、自分の考え方や発想を変えることの重要性」を30年経っても思い出すことがあるとともに、このような言葉をかけてもらえたことに感謝しなければ…
2日間に見られた利用者さんの不穏な様子も、Sサビ管の相手を思う気持ちやリーダーシップがなければ「きっと何かにこだわっていたのでしょう」で終わっていたケースです。
合理的配慮による「社会モデル」的な考えに頭を悩ませれば、利用者の生きづらさを軽減させるヒントが、そこには隠されているかもしれませんね。
2020年12月23日
障害者支援施設 第一博愛
サイレント!?クリスマス会【第一博愛】
2020年12月8日
障害者支援施設 第一博愛
一博のお仕事(空き缶洗い&つぶし)【第一博愛】
一博では、アルミ缶の
リサイクル活動を行っています。


地域の方も協力して集めてもらっているアルミ缶も回収し、ゴム手袋をして水洗いをします。

そして一博の秘密兵器! マシーンかばちゃんで圧縮
名前の由来? いや製造会社による正式名です。

※証拠写真
(施設長がまだ若かりし頃、大阪市に相談した際にレンタルしてもらったものだそうです。知ってるスタッフ、ほとんどいてないんちゃうかなぁ…)
もらったみたいなものなんで、修理代は自腹ですが、傷だらけのボディにレガシーを感じるとともに、今も利用者さんの活動を支えてくれています&ありがとう、かばちゃん)

軽運動を兼ねて、廊下の端から端までウォーキングをしながら行っています。
Oさん「痩せれるかなぁー?」
支援員「1日じゃ痩せれないかなぁ」
Oさん「じゃあ、お仕事いっぱい頑張ります!」
軽運動ですが、ダイエットになるし、お金も稼げちゃうし、リサイクルにも貢献できちゃう、一石三鳥の活動です。

2020年11月27日
障害者支援施設 第一博愛
「変えてはいけないこと」「変わらなければいけないこと」【第一博愛】
私にとっての今は亡きヒーローの親友(現在も活躍中の京都大学iPS細胞研究所所長)が、引退してからも応援している元メジャーリーガーとつながった!

お気に入りの人と人がリンクしていくのは、単純に嬉しい。
ドジャーブルーが似合っていた、パイオニアへの尊敬と憧れは現在も変わらないし、彼らのストーリーが、いろんな場面で力を与えてくれたのは間違いない。
Lightノモマニアの私は、彼がまだドジャースにいた頃に設立した特定非営利活動法人「NOMOベースボールクラブ」(現在は代表理事)の本拠地:堺浜野球場へ、本物見たさに行った。
その堺浜野球場が阪神高速の建設用地に充てられたため、堺市から兵庫県豊岡市へ移転したのはチョットさみしかったが…

「僕が成城工高3年の時、グラウンドに社会人や大学のスカウトの方も来ていたんです。それで『あのフォームじゃウチはとらへん』とか『球種が少なすぎる』とか、いろいろ言って帰られるわけです。そのスカウトの言葉に監督は惑わされて、フォームを変えた方がいいんじゃないかとか、言われたんです。いくら弱い野球部だといっても監督の言うことは絶対なので困ったんですけど、その頃、同じ高校から新日鐵堺に入った7つ上のキャッチャーの先輩がグラウンドに来てくれて。最終的にその人が新日鐵堺に呼んでくれたんですけど、その先輩が『男だったらひとつくらいは周りに何を言われても変えんもんを持っててええんちゃうか』と言ってくれたんです。僕はその時、このフォームを絶対に変えんとこうと思ったんですよ」
時代を切り開いたトルネードは、じつは閉塞感の中から生まれたものだった。会う人、会う人にやめた方がいいと言われながら心の内で育てた自分だけの宝物、反骨。それはのちに青年に太平洋を飛び越えるだけの力を与えた。(原文ママ)

コロナ禍同様、阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件と日本社会全体が沈みがちだった当時、
NOMOが投げる姿に自分を重ね、一喜一憂したのを覚えている。(野茂Tも着てた)
変化は厭わないがブレているのでは?と感じた時、日本球界からのバッシングを受け、逆風の中で海を渡った彼の言葉は胸に突き刺さる。
一方「変わらなければいけないこと」もたくさんある。
最近、A副主任と「チーム(スタッフ)の意識を変えていくための痛みと努力、その方法」について、何度か話をした。
その思いやリーダーとしての覚悟は本物か。
共感してくれる人を増やし、シェアド・リーダーシップという形態が取れるよう、微力ながら共闘する覚悟も伝えたつもりだ。
2020年11月13日
障害者支援施設 第一博愛
おしゃれヘアカラー【第一博愛】


コロナで外出に行けませんが、おしゃれ好きな利用者さんには支援員がヘアカラーをしています。



「毛染めしたい」「カラー、カラー」とすごく楽しみにされている利用者さんたちの、支援員によるホーム美容室です。

コロナで大変ですが、出来る事で楽しんで過ごしてまぁーす


美人(左:ビフォー)がちょーーーー美人(右:アフター)に変身です。
お出かけ行きたーい! 早く日常に戻れますように 
2020年11月1日
障害者支援施設 第一博愛
トヨタの危機管理から学ぶこと【第一博愛】
K山愛施設長が教えてくれたPRESIDENT Onlineニュースの一部
「異常の顕在化」というワードに反省&共感!
そして、文中に異常に出てくる異常という言葉を、利用者支援の現場における「ほんの小さな利用者さんのいつもと違う様子」「不適切な支援」「忘れられているサービス提供」等に置き換えて読み直してみたら…

不良品を出さないために徹底していること
トヨタの生産現場ではライン際にいる作業者が異常を発見したら関係者に知らせるために「アンドン(電光表示板)」を表示させる。上司がやってきて、その場で解決するか、できない時はラインを止める。いったん、ラインを止めたら、原因がわかるまでは動かさない。
これは従来の自動車工場では考えられないことだった。アメリカのビッグ3では現場のワーカーがラインを止めたら、クビになっても仕方がないことだったのである。
だが、トヨタは不良品を出さないために、作業者がラインを止める権限を持っている。そのためには作業をしながら目を光らせて異常を見つけ、知らせなくてはならない。異常の顕在化を日常の仕事としている。
多くの会社の人間は異常を顕在化させることを嫌う。自分が仕事をしている間はとにかく平穏無事であってほしいから、異常を見つけたとしても見ないふりをしてしまうことがある。
だが、トヨタでは1本のねじが緩んでいたとしても、それを見過ごすことはない。床に落ちたねじを使うこともない。ねじが落ちていることは異常だから、どこから落ちたのか、なぜ落ちたのかがわかるまで原因を追究する。小さな異常であれ、異常が残ったまま後の工程に製品を流すことは固く禁じられている。
平時からの危機管理とは何も危機管理の専門セクションを常設し、多数の人員を張り付けることではない。ふつうの仕事のなかで異常を見つけて顕在化させる企業風土を作ることだ。
(原文のまま)
果たして私たちの施設に、直接支援の現場で「異常の顕在化」を日常的に行っているリーダーは何人いるのだろう?
その数が多いほど、スタッフ間の緊張感や責任感は高まるが、異常=失敗を繰り返しながらも支援員同士のスキルは向上し(同じミスを繰り返さない率が高まる)、それは利用者さんに対しポジティブな効果をもたらすことに間違いない。